CUEBUSvar_自動物流道路

国土交通省が推進する「自動物流道路」は、物流の効率化と持続可能性を目指した次世代インフラ構想です。道路空間に物流専用スペースを整備し、クリーンエネルギー駆動の無人搬送手段により、東京・大阪間の輸送を自動化。労働力不足や環境負荷の軽減、小口・多頻度物流への対策として期待されています。

物流業界では、EC市場の拡大や労働人口の減少により、ドライバー不足や輸送遅延、安全性の確保など多様な課題が深刻化しています。一般道路では渋滞や信号待ち、歩行者との接触リスクが常態化し、搬送効率が低下。拠点間輸送でも、トラックやフォークリフトの手配・待機時間がリードタイムのボトルネックとなっています。また、オペレーションの標準化や業務プロセスの自動化を推進する上でも、一般道路から独立した物流道路は不可欠なネットワーク要素です。こうした課題を背景に、自律搬送車両専用の物流道路を整備し、安全かつ安定的な輸送基盤の構築が急務となっています。

自動物流道路を導入することで、自律搬送車両は一般交通の影響を受けず、24時間365日安定稼働が可能になります。専用ルートにより搬送速度が最大化され、信号・渋滞・荷待ちといった無駄なコストを削減。IoTセンサーによる車両・路面状況のリアルタイム監視によって、予防保全が可能となり、ダウンタイムの最小化と安全性の向上、CO₂排出量削減といったサステナビリティを同時に実現します。

当社は、自動倉庫システム（75L／Pallet／Storage）で培ったロボティクス、IoT・AI制御、WMS／WCS連携技術を基盤に「自動物流道路の実装に向けたコンソーシアム」へ参画。従来の倉庫ソリューションに加え、拠点間輸送を含むエンドツーエンドの物流最適化を目指しています。自治体や大手物流企業と連携した実証実験により、インフラ設計や運行アルゴリズムを検証し、CUEBUSプラットフォームに物流道路を統合。これにより、倉庫内外をシームレスにつなぐ一貫物流ネットワークを構築し、ワンストップで提供可能とします。さらに、スマートシティ政策や物流DX構想にも貢献し、将来の社会インフラとして信頼性と持続性を備えたエコシステムの確立を推進しています。