
組み込み制御 C.Y.
大学卒業後、組み込みツールベンダー、家庭用医療機器メーカー、防災用計測器メーカーなど多岐に渡る業界で、主に通信制御などのファームウェア開発に携わる。Cuebusでは制御リーダーを務め、駆動系のマイコン制御などを担当する。
未知の企業との出会いが導いた転機
──Cuebusに入社したきっかけを教えてください
正直、最初はCuebusのことをまったく知りませんでした(笑)
たまたま転職サイトでダイレクトメールをもらったのをきっかけに調べたんですけど、そこで「世界初のリニア式自動倉庫で業界に革命を起こす」みたいなことが書かれてて、「おお、何だか面白そうなことしてる会社だな」って興味を持ちましたね。
──スタートアップ企業で働く期待や不安はありましたか?
ハードウェア系のスタートアップってそんなに多くないので、今までメーカーで培ってきた経験を活かせるチャンスだと思いました。面談でも業務内容についていろいろ伺ったんですけど、裁量もかなり大きそうだなと感じたのも魅力でしたね。
不安といえば…最初の面談は対面だったんですけど、指定された場所が周りを畑に囲まれた普通の民家*で。Googleマップで確認したとき、「え、本当にここ?」って疑ったのを覚えてます(笑)
* リフォームした古民家を間借りしていた旧高知開発拠点のこと
あとは前職が安定していたのもあって、退職を伝えてから実際に入社するまでの間は、正直不安は大きかったです。妻からも「本当に大丈夫?」ってかなり心配されました。
──自分もそこで面談したので気持ちわかります(笑) 実際、入社してみてどうでしたか?
裁量については、事前に思ってたとおり大きかったですね。それだけに「これを完成させないと経営に影響が出るぞ」って緊張感もありますけど、だからといって無理やり働かされることもなくて、自主的に頑張れる環境だと思います。
あとはCTOの藤波さんが同じオフィスのすぐ近くにいるので、何かあれば即相談できるのは良いですね。ちゃんと合理的な理由があれば、たいていのことはすんなり承認してくれますし。あとは、企業としてまだ若いので、謎の古い慣習や無意味に空気を読む必要もなくて、開発に集中できるのはシンプルに嬉しいな(笑)
難しいからこそ面白い、制御という仕事
──現在は、どういった制御システムを担当されていますか
メインはコイルを駆動するマイコンの制御を担当してます。各種通信、センサ、モータドライバ、PID制御などの技術を日常的に使ってますね。他にはサーバーからの指示を複数のタイルに伝えるゲートウェイの開発も一部担当してます。
──制御で特に難易度が高いと感じるポイントはありますか?
いろいろありますけど、うーん…。
レールやマグネット、キャスターなんかの個体差とか、使っていくうちに出てくる摩耗も含めながら考慮したうえで、安定的に動作させる制御を求められるのが難しいですね。何kgの荷物が載っていても同じように動かせないといけないので、負荷に応じた柔軟な対応も必要ですし。
あとは、トレイの動作を検知する手段が必要最低限のセンサしかないので、そのあたりも難易度が高いです。たまに「どうすりゃいいんだ」って沼ることもあります(笑)
ただ、そういう難しい課題を制御チームで試行錯誤しながら、自分なりに工夫してスマートに解決できたときは本当に気持ちいいですね。
ツールを活用しながら顧客目線で働く
──社内でのコミュニケーションで特徴的だなと思うことはありますか?
まず、全社員がDiscord、GoogleDrive、Notionといったデジタルツールをフル活用してるのがすごく印象的で感激しました。前職では「このツール便利だよ」って話しても、なかなか聞き入れてもらえなくて。自分の伝え方の問題もあったと思いますが、正直もどかしいことが多かったですね…。Cuebusに入ってからは、CTOがそういうツールの導入をガンガン進めてくれるのでメチャクチャ頼もしいです。
──生成AIも積極的に活用してますよね。他にも、働き方などで感じることは?
みんなが「自分の仕事が会社を支えてる」って意識を持って働いているのも気持ちいいですね。これまでの会社では熱意を持って仕事をしている人が少なかったんですが、Cuebusでは全員が前向きで新しいことにも積極的です。これは自分が勝手に思ってることなので間違ってたら申し訳ないんですけど(笑)
あと、本当に顧客が必要な機能を追求しながら仕事ができるのも気に入ってます。自分としては、全体的にストレスフリーで働けてますね。
論理と実装を高速でまわす開発現場
──社内の他チームとのやり取りで学んだことはありますか?
意見を出し合いながら困難を乗り越えていく姿勢ですかね。今まで市場に存在しなかったものを提供しているので、正直いろんな課題にぶち当たるんですよ。
──そういった場面での技術的な議論・仕様検討はどのように進めているか教えてください
論理的に説明できるところは、徹底してロジカルに進めます。データを集めて仮説を設定、検証して問題なければ製品化って流れです。逆に、設計者の感情だったり経験が必要な場面では経験者の意見を尊重してくれるので、エンジニアとしてもモチベは上がりますよ。
あと、特に初めて触れる技術の場合、コスト度外視で「そもそも実現できるかを確認する」ところからスタートしますね。そこから製品化までの改善点やコストダウンを追求していくときのスピード感は、スタートアップらしいなって思います。自分としても、いろいろ挑戦できる場面が多いのでやりがいは大きいですね。
──挑戦という言葉が出ましたけど、何かチャレンジしたいことなどありますか?
Web系の開発では当たり前になってる、CI/CDやテスト自動化を組み込み開発のフローに取り入れたいです。あと、センサデータの推論や電流のフィードバック制御をして、効率的でスムーズな動作を実現させたいですね。
他にも自動車業界やFA業界みたいに他業種のノウハウを習得して製品に転用したいし…。言い出したら切りがないですね(笑) 新しい方が入ってくれて余力が増えたら考えます。
マイペースで整える、自分らしい時間
──Cさんは、周囲からどんな人だと言われることが多いですか?
自分ではそんな風に思わないんですけど、「マイペース」って言われることが多いですかね。あと、なぜかよく「体型変わらないね」って言われます。
──そういう回答がマイペースだと思います。オフはどう過ごされてますか?
そんなことないよ(笑) プライベートは家族と過ごす時間を取りながら、ひとりで本を読んだり映画を観たり、ぼーっとする時間を大切にしてますね。少しずつ子どもが大きくなって自分の時間が取れるようになってきたので、学生時代にやってた弓道をまた始めてみたいなと思ってます。会社帰りにボルダリングとかもやってみたいし、久しぶりに自分の身体を使った趣味を再開したいです。
前例のないものを楽しめる人へ
──Cuebusの制御エンジニアは、どんな人に向いていると思いますか?
少数精鋭のチームで動いてるので、一人あたりの業務範囲がどうしても広くなりがちなんですけど、そういう状況を「面白い!」と言える人にはすごく向いていると思います。治具を一から作ったり、試行錯誤しながら進めるのが好きな人にも良いですね。あとは「Macで組み込み開発したい!」って人にもオススメかな。
──そういった方がCuebusで得られるものはなんでしょうか。
何と言っても、「これまでに存在しなかったものを、自分の手で作り出す」っていう体験ができることでしょうかね。ハードウェア系のスタートアップで働くっていう、結構レアなキャリア経験も積めますよ。
──ありがとうございました。
──最後に、この記事を読んでいる“NEXT 制御エンジニア”へひとことお願いします。
やりたいことは山ほどあるんですが、正直手が足りておりません!(笑)
なのでぜひ、力を貸してくれる仲間が増えてくれると嬉しいです。
一緒に面白いものを作っていきましょう!
よくある1日のスケジュール
09:00 | 子どもを幼稚園に送ってから出勤 |
09:30 | 朝の定例ミーティング(15~30分程度) |
10:00 | 現場導入サポート ・新しいファームウェアを現地機器に反映 ・動作ログを回収して解析 ・Discord や遠隔カメラを活用しながら現場と密にコミュニケーション |
12:00 | 昼休み、昼食(お弁当、時々外食)をとってシエスタ |
13:00 | 開発サポートツール開発(最近は生成AIを活用中) |
15:00 | チームメンバーのプルリクエストをレビュー、手元の試験機で動作確認 |
16:00 | 新機能開発、オシロやロジアナの記録をNotionにまとめて仕様検討 |
18:00 | 退社 |
Dear 飽くなき探究心を持つキミへ
まだ、我々は大陸に到着してはいない大航海の道半ば
これから大荒れの波に揉まれることもあるだろう
しかし、確信している
この先にある輝かしい新大陸の存在を
さぁ、共に旅へ出よう!